前回は動詞の現在人称変化について勉強しました。
あの表はもう頭に入ったでしょうか?
実はあの表の規則通りに変化しない動詞も存在するのです。
それが今回勉強する不規則変化動詞。
不規則変化動詞は、日常会話でよく使われる動詞ばかりで、「うわっ。いやだなぁ。」と思われるかもしれません。
しかしながら、よく使うだけによく出くわし。その分すんなりと早く覚えられてしまうものです。
これまた、間違えたからと言って通じなくなるわけでもないので、気軽に学習していきましょう。
ドイツ語の動詞で最もよく使われる第1位と第2位がsein とhaben でしょう。
sein とは英語で言うbe 動詞。「~は~である」とか言うときに使う動詞です。
まずはsein の変化から表を使って見ていきましょう。
単数 | 複数 | |
---|---|---|
1人称 | ich bin | wir sind |
2人称 | du bist | ihr seid |
3人称 | er ist | sie sind |
sein は不定詞ですが、人称変化させると全く違った形になっています。
「日本人」はドイツ語でJapaner と言います。
これを使って例文を2つ
・Ich bin Japaner.(私は日本人です。)
・Er ist Japaner.(彼は日本人です。)
このようになるわけです。
英語と違い、a に相当するein を付けないのに注意。(別の単元で詳しく解説します)
ちなみに、Japaner やLehrer (教師)のように国籍や職業を表す単語は、女性の場合-in を付けます。
日本人の女性なら、
Ich bin Japaner.
とは言わずに、
・Ich bin Japanerin.
と言うわけですね。
続いてもう1つの重要動詞、haben の変化表です。
この単語は英語のhave に相当し、「~を持っている」という意味です。
単数 | 複数 | |
---|---|---|
1人称 | ich habe | wir haben |
2人称 | du hast | ihr habt |
3人称 | er hat | sie haben |
注意が必要なのは2人称と3人称の単数の場合。
他の場合は規則的ですが、この場合のみdu ならhabst でなくhast 。
er ならhabt ではなくhat となります。
他の不規則変化動詞でも、現在形ではこの2つの場合に不規則な変化をします。
さらにもう1つの重要動詞、werden についての変化表。
基本的な意味は英語のbecome やbe に似ていて、「~になる」という意味です。
単数 | 複数 | |
---|---|---|
1人称 | ich werde | wir werden |
2人称 | du wirst | ihr werdet |
3人称 | er wird | sie werden |
以上の3つの表、よく覚えてくださいね。
さてさて、それでは上記つの動詞以外の不規則変化動詞です。
この場合、問題になるのは2・3人称の単数のみで、それ以外は規則的な変化をします。
まずは母音がウムラウトしてしまうタイプの例を1つ。
「眠る」という意味のschlafen を例に表を見てみましょう。
単数 | 複数 | |
---|---|---|
1人称 | ich schlafe | wir schlafen |
2人称 | du schläfst | ihr schlaft |
3人称 | er schläft | sie schlafen |
とこのように、2人称と3人称単数のときの場合のみ、母音がウムラウトしてしまうわけです。
お次は母音が変化してしまう場合。「~を食べる」という意味のessen を例に
単数 | 複数 | |
---|---|---|
1人称 | ich essen | wir essen |
2人称 | du isst | ihr esst |
3人称 | er isst | sie essen |
このように、2人称と3人称単数の場合のみ、e がi に変化してしまいます。
これらの不規則変化動詞、辞書や教科書・参考書の最後のページにまとめて載っており、
また、辞書を見ればどのように変化するのか単語ごとに書いてあります。
繰り返しますが、これを間違えたからといって意味が通じなくなるわけではないので、
気楽に、適当に覚えていってください。
私も、教科書の最後のページの不規則動詞一覧表をすべて覚えているわけではありません。
よく使うものだけ覚えていれば十分なんです。